Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

乱歩R

江戸川乱歩の著作を現代風にアレンジし、一話完結型に再構成した日本テレビ系列放映のミステリー・ドラマ。毎回豪華なゲスト・キャラが登場して事件が起こり、藤井隆演じる“明智小五郎の孫”が見習い探偵としてその解決にあたる。キャラを演じていないときの藤井には安くて強い汎用ボンドのような接着力があるようで、武田鉄矢乙葉菅野美穂加勢大周など“確かに豪華だが他のドラマではあり得ないキャスト”をとりまとめたのも、大鉈とか機械仕掛けの隠し小部屋だとかの無茶な舞台設定をムリヤリ現代劇に溶け込ませたのも、この人の“素の粘着力”のおかげであろう。年老いた小林少年(大滝秀治)がすっかり事務所のマスコット化しているのが笑える。

【CDジャーナル 2004年5月号掲載】