Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

小さな恋のメロディ

今40歳前後の人には説明の必要もない、日本中のローティーンが愛した初恋物語である。30年前の雑誌では、好きなスター投票の1位がトレイシー・ハイド、2位マーク・レスターというのが定番だった。TV放映のたびに宿題そっちのけで観て、小遣いを貯めてサントラLPを買った人も多いはずだ。イギリスの鬱屈した階級社会を背景にした映画だが、二人のみずみずしい笑顔と無垢なまなざしの前では、そんなものは吹き飛んだ。特典として収録される昔そのままの日本語吹き替え版では、当時の天才子役・杉田かおるが声を担当。ちなみにマークはその後イギリスで接骨院を開業、トレイシーは大成しないままOLに。大人になんて、ならなきゃよかった。

【CDジャーナル 2005年01月号掲載】