Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

スパイダーマン2

 サム・ライミ監督、やりたい放題である。ロマンスにホラー、アクション、コメディと、127分の中にぶち込めるだけの要素をぶち込んできた。かなりの破天荒に思えた前作も、今思えばまだ遠慮があったのかもしれない。中でも今回強調されるのが主人公の“苦悩するヒーロー”ぶりだが、内容がそのへんの大学生と変わらないのがおかしい。お金がない。女の子に会う時間がない。ピザ屋のバイトに遅刻した。コスチュームをコインランドリーで洗ったら他の洗濯物に色移りした。彼、きっとキャシャーンデビルマンとは話が合わないだろうな(……キャシャーンデビルマンは、観客とも話が合わなかったわけだが)。映画として難点をあげるならば、CG特有の完璧すぎる質感が、かえって現実味をそぐことか。苦労して撮ったはずの実写部分も全部CGに見えてしまう。なお「スパイダーマン 3」は2007年に全米公開予定で、そこへの伏線もバッチリ。楽しみだ。

【CDジャーナル 2005年02月号掲載】