Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

セルラー

女を口説くことにしか興味がない若者・ライアンの携帯に、見知らぬ女から電話がかかってくる。女はジェシカという名で、今、誰かに誘拐・監禁されているという。「助けて!」──誘拐犯の目を盗み、壊された電話を手作業で直してやっと発信したという必死の声に、疑心暗鬼だったライアンも本気になっていく。やがてジェシカの息子や夫も誘拐され、その裏にある薄汚い事件も見えてきて──。偶然つながった通話が唯一の命綱という状態では、携帯の充電が切れても、トンネルで電波が届かなくなっても、すべてが終わってしまう。誰にとっても身近なものだからこその、緊迫感あるドラマ。映画のヒントとなった現実の事件を総括する特典映像も興味深い。

【CDジャーナル 2005年10月号掲載】