Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

95年のラジー賞(全米最低映画賞)総ナメの豪華絢爛な超一流B級作品が、特典映像付きで再発売に。スターを目指してラスヴェガスへやってきた一人の女が、ストリップ小屋から出発し、一流ショーの主役にまでのし上がる物語──といえば聞こえもいいが、そこで描かれるのは性悪な女たちの裸とセックス、欲望と暴力、皮肉や妬み。乳首が立っているか否かでその場面での女の心理を表現するという下品さは確信犯らしく、ラジー賞の授賞式にはヴァーホーヴェン監督が堂々と出席、大喝采を浴びたという逸話も。物語を構成する要素は02年の『シカゴ』とほぼ同じなのだが(こちらはアカデミー賞!)、同じ材料を格調高い店で料理したのが『シカゴ』なら、観光客用の食堂でプラスチック皿に乗って出てきたのが『ショーガール』。どちらが好みかはその時の気分次第、ぼくは後者もけっこう好きだ。女の裸もプラ皿に山盛りじゃ、もはや色気など味わえないのだが。

【CDジャーナル 2006年04月号掲載】