Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ダニエラという女

心臓に持病を抱える気弱な男が、宝くじで大金を手にし、ある美しい娼婦に「このお金がなくなるまで、一緒に暮らしてほしい」と申し出る──というストーリーはあってないようなもの。“イタリアの宝石”とも呼ばれる女優モニカ・ベルッチを鑑賞するためだけにある一作だ。64年生まれだというからもう四十を超えているはずだが、気品と下品が両立した豊満な裸体も、妖艶な表情や立ち居振る舞いも、数々の高級ブランドの着こなしも、すべてが“エロス”という言葉に結びつく。匂い立つようなエロス。ちなみにベルッチ、2004年に娘を出産し、本作撮影時にはまだ授乳中であったという。なるほどこの“熟れた果実のような乳房”は母性の表われでもあったか。

【CDジャーナル 2007年07月号掲載】