Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

300

古代ギリシアの軍事国家、スパルタ。服従を求めるペルシアの巨大軍を迎え撃ち、三日間の死闘を繰り広げたのは、わずか300人の精鋭戦士だった──歴史家ヘロドトスが書き残した“テルモピュライの戦い”を『シン・シティ』のフランク・ミラーがアメコミ化し、本作ではその独特の空気感を全編に渡ってCGで再現。本来なら目を覆うような死屍累々の戦場も、まるで古典絵画のように美しく映える。特典のメイキングでCGの後処理のすごさに感嘆。前宣伝を観て正直“ホモビデオ!?”と半笑いだったのだが、いやあ、衣装の造形美にしろ男の肉体美にしろ、これは“ハリウッド流のアート作品”だった。ただしアートなので、奥深い心理描写などは期待しないで。

【CDジャーナル 2007年11月号掲載】