Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

図鑑に載ってない虫

人を仮死状態にさせる謎のクスリ“死にモドキ”を入手し、死後の世界をレポートせよ──女編集長からの命令を受けた“俺”が、不可思議な人間たちを雪だるま式に巻き込んで右往左往する。と、一応のストーリーはあるが、あまり意味はない。三木監督お得意の不条理な一発芸的小ネタ映像(“カップヌードルの肉だけ集めたステーキ”とか“瞬間接着剤を目に入れてできたコンタクト”とか)をマシンガンのように連射するのが本作の主旨で、ストーリーはその“つなぎ”だ。同監督の『時効警察』のゆるい笑いが好きな人にはたまらない、しかしそれ以外の人には“笑えないんだけど……俺のセンスが時代遅れなの?”と不安にさせる、まあ、いろんな意味での問題作。

【CDジャーナル 2008年01月号掲載】