Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

レッスン!

N.Y.スラム街の高校で、荒れすさむ悪ガキどもに社交ダンスを教える。最初は拒絶していた生徒たちも、情熱的なタンゴの実演を目の当たりにして興味を持ち始め(このタンゴは確かにド迫力)、お得意のHIP HOPと社交ダンスを融合させるなど、成長を重ねて自信を取り戻していく──実話を元にしているわりには絵空事的な展開も多いが(「ここで拍手喝采はないでしょ、ふつうなら警察沙汰」とか)それはそれとして大らかに楽しむべし。激しい戦闘や求愛の表現であったダンスが何百年もかけて“社交ダンス”という様式美に成り変わっていったことを思うと、誕生して40年ほどで“抵抗の表現”として今まだ現役の激しさを持つHIP HOPとの対比が楽しい。

【CDジャーナル 2008年02月号掲載】