Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

アーネスト式プロポーズ

英国の劇作家オスカー・ワイルドが絶頂期に書いた風刺喜劇『真面目が肝心』の映画化である。が、20年ほど前に流行した“同性愛耽美映画”にハマった女性たちには、別の意味で楽しめる一作だろう。『モーリス』と並ぶ名作、英国貴公子の退廃的な同性愛を描いたあの『アナザー・カントリー』の主役の美青年二人が、20数年分の年を重ねて再び共演、ズルくて滑稽なオッサン貴族を演じている。舞台はヴィクトリア朝の英国貴族社会。身分を偽り“アーネスト”という架空の人物になりきった二人のダメ貴族が、意中の女性にアタックするが──。耽美から喜劇へ。芸達者な脇役にも恵まれ、お耽美好きだった人にもきちんと笑えるコメディに仕上がっています。

【CDジャーナル 2008年06月号掲載】