Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

XYZマーダーズ

スパイダーマン』のサム・ライミが監督・脚本、『ノーカントリー』のコーエン兄弟が共同脚本と、今やハリウッドを代表する彼らがまだ若かった頃、1985年にノリノリで撮った犯罪コメディ。“隠れた名作が待望のDVD化!”とも言えるし、まあ、ある種の“若気の至りの残骸”とも言える。主人公は、大量殺人の濡れ衣で死刑を待つ気弱な青年。自分の無実を説明するために語るそれまでの出来事が本作のストーリーとなるが、それはあまりに荒唐無稽。小さな会社を乗っ取ろうとした男が共同経営者の殺害を暗殺業者に依頼し、その業者が間抜けだったので頼んだ本人まで殺された上、意味もない殺人が繰り返されて──。さて無実の主人公は無事生還できるのか。マニア垂涎、シロウト呆然、のドタバタ劇。

【CDジャーナル 2009年10月号掲載】