Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ドゥームズデイ

2008年、謎の死のウィルスがスコットランドで猛威をふるう。政府は救済を断念、該当地域を高い塀で囲い、武力で被災者を封じ込める。つまりは見殺しにしたのだ。しかし27年後、今度は首都ロンドンでウィルスが発生。ワクチンを探す特命を受けた特殊部隊が“塀の中”に侵入するが、彼らが目にしたのは、27年を生き延びた“生き残り”たちの、極度に凶暴化した社会だった──。中世に近未来、パンクやゴスなどを混ぜ合わせた衣装や舞台が見物。殺戮やアクションの描写もエグいが斬新。だが全体的に“感覚”優先で“理論”は後回しの印象。“見捨てられた人間の社会”というせっかくの興味を惹く設定だ、アクションを少々削っても、その凶暴化の歴史や日常生活などを丁寧に描いて欲しかった。

【CDジャーナル 2010年02月号掲載】