Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

酔いがさめたら、うちに帰ろう。

アル中と癌──抗えない二つの病気を抱えた男が、死の前のたった数ヶ月間、別れた家族との時間を取り戻そうとする。戦場報道家として漫画家・西原理恵子と出会い、二人の子をなし、アル中の狂気ゆえに離婚された鴨志田穣の自伝的小説が原作。一片の奈良漬の酒気からも己を見失うアル中という病気を“我が儘”だと非難され、一人であがく男を浅野忠信が好演。ほぼ同じ家族の物語を妻側から描いた『毎日かあさん』も小泉・永瀬の元夫婦主演で話題に。ともに、弱い人間たちが強く生きようと足を踏ん張った軌跡。

【CDジャーナル 2011年05月号掲載】