Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ウィンターズ・ボーン

かの虚栄の大国には、“ホワイト・トラッシュ(クズ白人)”と呼ばれる白人の貧困層が少なからず存在する。主人公の家庭もそのひとつで、父は覚醒剤密造で逮捕された後、家族を放り出し行方をくらませた。以降、たった17歳の少女が、一家の柱として弟妹の面倒を見る。胸を掻きむしりたくなるような物質的・精神的貧しさ、犬のような生活。が、貧困と立ち向かい、本作で数々の主演女優賞を獲得した少女は、その後“X-MEN”で変幻自在のスーパー・ガールとして有名になる。これもまた米国の業の深さ。

【CDジャーナル 2012年024月号掲載】