Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ドラゴン・タトゥーの女

スウェーデンの大ヒット推理小説が、本国に続きアメリカでも映画化。監督はデヴィッド・フィンチャー。主人公は男性新聞記者だが、描かれるのは2人の虐げられた女。一人は40年前、神隠し的に突然消えた少女。落ちぶれた名門一族だけが暮らす猜疑心に満ちた島でのことだった。もう一人は並外れた頭脳を持ち、しかし眉のない顔と黒ずくめの衣装が異様な、龍の刺青を持つ女。フィンチャーらしさはオープニングぐらいだが、密室ミステリーの体裁を採りつつ、女性性の弱さと強さを描いていてドラマとしても秀逸。

【CDジャーナル 2012年08月号掲載】