Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

夜のとばりの物語

仏アニメーション界の鬼才ミッシェル・オスロ監督が、テレビ用につくった短編アニメ5本に新作1本を加えて映画化。独立した6つのお伽噺は、すべて時代と場所は違えど、短い尺の中で愛を描いたもの。極めて鮮やかな色彩を背景としつつ、登場人物はすべて黒い影絵で描かれる。使われている技術はもちろん最新のものだろうが(ディスクには3D版映像も併録)、連想するのは『千夜一夜物語』や『デカメロン』など、古くからの口承文学。新旧の文化が自然に融合し、懐かしくも新鮮なアートに昇華している。

【CDジャーナル 2013年01月号掲載】