Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

トガニ

“閉鎖施設での少年・少女への性的虐待”というとプラピら名優が顔を揃えた『スリーパーズ』(96年)を思い出すが、これが大人になった後の復讐劇を描く創作なのに対し、本作は数年前の韓国での現実の事件を元にした物語。その施設には、親から見放された聾唖の子らが集まる。饒舌に金と権力の魅力を口にする校長らのニヤケ顔に対し、強姦されても言葉にならない声しか発せない子らの引きつった顔。吐き気がする。が、後味は悪くない。最後には子らのぎこちない笑顔も見られたから。彼らが今、幸せに暮らしていますように。

【CDジャーナル 2013年03月号掲載】