Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

フライト

大量の酒で泥酔した頭をコカインで覚醒させて操縦席に着く──それが日常化したあるパイロット(D・ワシントン)が、一躍脚光を浴びる。制御不能に陥った航空機を奇跡的な手腕で胴体着陸、多数の客の命を救ったのだ。だが事故調査委の検証で、彼が当日朝まで愛人と酒や薬を飲んでいたことが判明。終身刑相当の法律違反だ。彼は英雄なのか、犯罪者なのか──世間や家族だけでなく、彼自身にすら分からない。「フォレスト・ガンプ/一期一会」のゼメキス監督による、一人の男の孤独と苦悩のドラマ。秀作。

【CDジャーナル 2013年08月号掲載】