Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

人生、ブラボー!

しょぼい中年男が、突然大訴訟に巻き込まれる。若き日に小遣い目的で精子バンクに通い詰めた結果、なんと533人もの子が誕生、142人が成長して父親を探していたのだ。男はうろたえつつも、こっそり“子どもたち”の様子を見に行く。サッカーのスター選手。役者の卵。ヤク中の娘。障害者。ゲイ。筆者は全編クスクスと笑いながら楽しんだが、この秀でたコメディを受容できない人もいるだろう。離婚や養子、中絶、人工受精などさまざまな家族の在り方が、複雑化しすぎた倫理への強い問題提起になっているからだ。

【CDジャーナル 2013年08月号掲載】