Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ローマでアモーレ

ローマの情緒溢れる街並みを舞台としたウディ・アレン監督・脚本・出演の恋愛群像劇。観光にやってきた新婚夫婦やアメリカ人建築家、地元の若いカップル、娼婦や女優の卵など連鎖的に登場人物が増え、最終的には十数人もの老若男女が主人公として登場するが、それらをくっきりと描き分ける手腕は一流。感心していると、物語はだんだんと滑稽で非現実的なものにスライドしていく。何組もの男女が一斉に“間違った相手”とセックスを始めるあたりのシニカルな筋運びはさすがアレン、老いてもなお枯れていない。

【CDジャーナル 2013年12月号掲載】