Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

デトロイト

人種差別が色濃く残り、鬱憤を溜めた黒人らによる大規模な暴動が起こっていた1967年のデトロイトたまたまこの街に興行に訪れていたバンドマンたちが、宿泊先のモーテルで発砲事件を起こしたと誤認され、駆けつけた警官に尋問されていく。警官は白人の若造で、自らの正義に疑いを持っていない。その描き方はあまりに映画的なステロタイプに思えたが、これがほぼ実話だと知って驚愕。自分を正義だと信じて疑わぬ者ほど厄介なものはない。静かな怒りと恐怖を感じる一作。

【CDジャーナル 2018年07月号掲載】