Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

タイピスト!

不器用な田舎娘が、タイピングという唯一の特技だけを頼りに都会に出てきた。だが彼女は極めつけのドジで(そこが観ていて愛おしいのだが)、自慢のタイピングですら、我流の一本指打法。そこである会社が彼女を雇う条件として出してきたのは、各国の腕利きが集まる「タイプライター早打ち大会」で勝ち抜くことだった──50年代フランスのキュート&レトロな風景やファッションとは対極的な、猛烈に白熱したタイピング大会の模様は圧巻で、“かわいいのにスポ根”という不思議な物語に仕上がった。気持ちのいい良作。

【CDジャーナル 2014年03月号掲載】