Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ブルージャスミン

若くして米ピープル誌“今もっとも美しい50人”に選ばれた美貌を持ちつつ、40代半ばとなる現在は演技での名声を獲得したK・ブランシェット。一件地味な本作にて、遅すぎるアカデミー主演女優賞など各国多数の賞を受賞。演じるのは、痛々しいほど見栄にこだわる上流マダム。しかしセレブの夫は実は詐欺師。夫の素性が明るみに出て、一気に犯罪者の妻で無一文となった彼女は──。上流と下流の差を躊躇なく描き、しかもありきたりなハッピー・エンドにまとめないのは、ウディ・アレンらしい皮肉。痛痒い快感。

【CDジャーナル 2014年12月号掲載】