Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

人生スイッチ

スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル製作のアルゼンチン映画。不意に窮地に立たされた男女を描くコメディ……との前評判だが、想像よりブラックでスパイシー。オムニバス6編で描かれるのは、乗客全員がある男の恨みを買っていると発覚した航空機内の混乱。不条理な車のレッカー移動でキれてしまうビル解体職人。結婚式の最中に夫の不貞に気づいた新婦。等々。どれもに共通するのは“人生のちょっとした皮肉が招く大事”。『アナ雪』をダブルスコアで抜いて歴代興行一位だというアルゼンチン人の国民性もかなりスパイシー。

【CDジャーナル 2016年02月号掲載】