Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ハッピーエンドの選び方

イスラエルの老人ホームで暮らす、手先の器用な発明家。妻は、認知症の兆候に怯えつつも敬遠な信仰心を持ち続けている。また、末期ガンで苦しむ男と、彼を苦しませたくない妻。奇妙な三角関係を秘密にしているカップル。元獣医や元警官。彼らが自発的に、あるいは戸惑いながら巻き込まれていく“犯罪”とは──。可愛らしく可笑しい物語だが、根底にある問いかけは重い。人としての尊厳を持ったまま死すること──“尊厳死”や“安楽死”が法律で許されているのは現在オランダやベルギーなど数ヵ国。さて、日本は。

【CDジャーナル 2016年07月号掲載】