Shota’s Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

マリアンヌ

戦時中のモロッコで偽装夫婦となった二人の諜報員が、ナチス要人の暗殺という使命を果たして生き延び、互いに惹かれ、逃れ出たロンドンで本物の夫婦となる。空襲のさなか、愛娘も授かった。しかしその幸福は、夫が上層部から受けた通告で崩れかける──「君の妻は二重スパイの疑いがある。もしそうなら、殺せ」。何より主演の二人が美しい。夫役にブラピ、妻は『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』のM・コティヤール。抑制の効いた官能描写も切なく艷やか。ロマンスとしてもサスペンスとしても成立している、丁寧な良作。

【CDジャーナル 2017年07月号掲載】